白神で出あった両生類 ~ カエルたち
大川渓流の淀みを平泳ぎで渡るアズマヒキガエル
2011年7月23日 アズマヒキガエル 大川渓流にて.
白神山地核心部の青鹿岳のあたりに端を発する大川の渓流.その源流部の手前4~5kmあたりに大川渓流の最大の難所“タカヘグリ”があります(Homeのページ参照).写真は渓流の両岸に切り立つ黒壁のタカヘグリを目指して渓流遡行しているときに出会ったアズマヒキガエルです.大きな岩のかげで波のない透きとおるような水面を気持ちよさそうに平泳ぎで泳いでいる姿は何とも微笑ましい限りでした.渓流を泳いでいたので、ナガレヒキガエル発見!かと胸が高鳴りましたが,立派な鼓膜がついていて高地型のアズマヒキガエルでした.産卵期でもないのに,ここ大川渓流では頻繁にアズマヒキガエルを見かけました.
アズマヒキガエル2景
写真左: 2011年5月19日 アズマヒキガエルの成体 大川渓流沿いにて.
写真右: 2011年7月23日 アズマヒキガエルの成体 大川上流タカヘグリ近辺にて.
上の3枚の写真からわかるように,アズマヒキガエルには個体によって褐色、黄褐色、赤褐色などさまざまな体色変異があります.白神のものは高地性でヤマヒキガエルとも呼ばれているようです.
アズマヒキガエルの産卵とオタマジャクシ
写真左: 2011年5月19日 アズマヒキガエルとその卵塊 大川渓流沿いにて.
ヒキガエルの卵塊は2-5mほどの紐状ジェリーで,その中に径2-3mmの黒い卵が何千個か入っていると 言います.
写真右: 2011年6月5日 写真左の卵塊から孵化して間もないオタマジャクシ 大川渓流沿いにて.
この写真のカエルと卵塊の動画を撮ってありますので,興味のある方は【白神散策Movieでご案内】を ご覧ください.
ヤマアカガエル
2010年4月15日 抱接中のヤマアカガエルとその卵塊広泰寺池にて.
写真中央のあたりと右下隅に抱接中のカップルがいます.背中に乗って抱きついている小さい方がオスで,下の大きい方がメスです.中央のカップルのメスはお腹がほとんどぺちゃんこですので,産卵はほぼ終えたようです.右下隅のカップルは産卵中のようで,産卵直後のまだ水をあまり吸収していない黒っぽい卵塊が見えます.時間とともに水を吸収しジェリー層が透明になってきます.
ヤマアカガエルの卵発生
写真左: 2009年4月29日 原腸胚~神経胚あたりまで発生が進んでいるヤマアカガエルの卵塊 広泰寺
池にて.
写真右: 2011年5月18日 尾芽胚期のヤマアカガエル 広泰寺池にて.
このステージになると卵膜の中で体をくねらせたり尾をふって動いたりするのがわかります.参考までに部分拡大の写真を下にあげておきます.
卵膜を破って自由生活へ ~ オタマジャクシ
2010年5月18日 孵化したヤマアカガエルのオタマ
ジャクシ 広泰寺池にて.
20011年6月15日 ヤマアカガエルのオタマジャクシ
広泰寺池にて.
ヤマアカガエルの発生段階4景
左上より順に時計回りで(何れも広泰寺池にて)
2011年7月2日 ヤマアカガエルのオタマジャクシ.
2009年8月1日 オタマジャクシの時期を終えつつあるヤマアカガエルの仔蛙.
2009年4月29日 そろそろ陸上生活へ移行するヤマアカガエル.
2010年6月13日 陸上生活のヤマアカガエルの成体.
2011年7月23日 ヤマアカガエルの成体 大川渓流・タカヘグリにて.
ヤマアカガエルは背面両側にすじ状の隆起線(背側線)があり,鼓膜の手前あたりで外側にカーブするのが特徴です(ニホンアカガエルはカーブすることなく真っ直ぐ伸びます).写真ではカーブしていないように見えますが,カメラアングルを変えて同じ個体を撮ったもう一枚の写真(写真下;色調が変わってしまいましたが)でははっきりカーブしているのが見えるので,ヤマアカガエルでよいでしょう.
2011年7月23日 ヤマアカガエル 大川渓流・タカヘグリにて.
上の写真と同じ個体.背側線が鼓膜の手前あたりで外側に向かってカーブしているのがよく見えます.
二ホンアマガエル
2009年8月19日 二ホンアマガエルの仔蛙 秋田県八峰町にて.
鼻孔から目-鼓膜-前肢つけねあたりまでつらなる黒いラインが本種同定の指標の1つです.
カジカガエル ~ 渓流性のカエル
2010年6月6日 水底で抱接中のカジカガエル 大川渓流の川原にて.
風薫る初夏,大川の川原を歩くと,うるさいほどのエゾハルゼミの鳴き声に交じってあちらこちらでカジカガエルの鈴の音のような鳴き声がきこえ,水たまりをのぞくとカジカガエルの卵塊や背中に雄をおんぶした抱接中のカップルが見つかります.抱接中のカップルは保護色のようにまわりの砂礫に溶け込んだような色合いになっているので,見逃しやすいのですが,注意深く目を凝らすと見えてきます.写真のカップルのこの後の動態を撮った動画もありますので,興味のある方は【白神散策Movieでご案内】をご覧ください.
写真上のカップルの近くでたまたま水面から半分頭を出している小岩を動かしてみたら、神経胚から尾芽胚あたりまで発生が進んでいるカジカガエルの卵塊が見えました(写真左)。ラッキー!! わかりやすいように中央部分を拡大してみると(写真右),真ん中あたりに神経管ができつつある神経胚,右下あたりに尾が形成されてくるいわゆる尾芽胚がよくみえます.この後,半分めくれ上がった卵塊をもとの配置にもどし,取り外した小岩を元どおりにかぶせておきました.みんな元気に孵化してね!
白神で出あった両生類 ~ カエルたち
大川渓流の淀みを平泳ぎで渡るアズマヒキガエル
2011年7月23日 アズマヒキガエル 大川渓流にて.
白神山地核心部の青鹿岳のあたりに端を発する大川の渓流.その源流部の手前4~5kmあたりに大川渓流の最大の難所“タカヘグリ”があります(Homeのページ参照).写真は渓流の両岸に切り立つ黒壁のタカヘグリを目指して渓流遡行しているときに出会ったアズマヒキガエルです.大きな岩のかげで波のない透きとおるような水面を気持ちよさそうに平泳ぎで泳いでいる姿は何とも微笑ましい限りでした.渓流を泳いでいたので、ナガレヒキガエル発見!かと胸が高鳴りましたが,立派な鼓膜がついていて高地型のアズマヒキガエルでした.産卵期でもないのに,ここ大川渓流では頻繁にアズマヒキガエルを見かけました.
アズマヒキガエル2景
写真左: 2011年5月19日 アズマヒキガエルの成体 大川渓流沿いにて.
写真右: 2011年7月23日 アズマヒキガエルの成体 大川上流タカヘグリ近辺にて.
上の3枚の写真からわかるように,アズマヒキガエルには個体によって褐色、黄褐色、赤褐色などさまざまな体色変異があります.白神のものは高地性でヤマヒキガエルとも呼ばれているようです.
アズマヒキガエルの産卵とオタマジャクシ
写真左: 2011年5月19日 アズマヒキガエルとその卵塊 大川渓流沿いにて.
ヒキガエルの卵塊は2-5mほどの紐状ジェリーで,その中に径2-3mmの黒い卵が何千個か入っていると 言います.
写真右: 2011年6月5日 写真左の卵塊から孵化して間もないオタマジャクシ 大川渓流沿いにて.
この写真のカエルと卵塊の動画を撮ってありますので,興味のある方は【白神散策Movieでご案内】を ご覧ください.
ヤマアカガエル
2010年4月15日 抱接中のヤマアカガエルとその卵塊広泰寺池にて.
写真中央のあたりと右下隅に抱接中のカップルがいます.背中に乗って抱きついている小さい方がオスで,下の大きい方がメスです.中央のカップルのメスはお腹がほとんどぺちゃんこですので,産卵はほぼ終えたようです.右下隅のカップルは産卵中のようで,産卵直後のまだ水をあまり吸収していない黒っぽい卵塊が見えます.時間とともに水を吸収しジェリー層が透明になってきます.
ヤマアカガエルの卵発生
写真左: 2009年4月29日 原腸胚~神経胚あたりまで発生が進んでいるヤマアカガエルの卵塊 広泰寺
池にて.
写真右: 2011年5月18日 尾芽胚期のヤマアカガエル 広泰寺池にて.
このステージになると卵膜の中で体をくねらせたり尾をふって動いたりするのがわかります.参考までに部分拡大の写真を下にあげておきます.
卵膜を破って自由生活へ ~ オタマジャクシ
2010年5月18日 孵化したヤマアカガエルのオタマ
ジャクシ 広泰寺池にて.
20011年6月15日 ヤマアカガエルのオタマジャクシ
広泰寺池にて.
ヤマアカガエルの発生段階4景
左上より順に時計回りで(何れも広泰寺池にて)
2011年7月2日 ヤマアカガエルのオタマジャクシ.
2009年8月1日 オタマジャクシの時期を終えつつあるヤマアカガエルの仔蛙.
2009年4月29日 そろそろ陸上生活へ移行するヤマアカガエル.
2010年6月13日 陸上生活のヤマアカガエルの成体.
2011年7月23日 ヤマアカガエルの成体 大川渓流・タカヘグリにて.
ヤマアカガエルは背面両側にすじ状の隆起線(背側線)があり,鼓膜の手前あたりで外側にカーブするのが特徴です(ニホンアカガエルはカーブすることなく真っ直ぐ伸びます).写真ではカーブしていないように見えますが,カメラアングルを変えて同じ個体を撮ったもう一枚の写真(写真下;色調が変わってしまいましたが)でははっきりカーブしているのが見えるので,ヤマアカガエルでよいでしょう.
2011年7月23日 ヤマアカガエル 大川渓流・タカヘグリにて.
上の写真と同じ個体.背側線が鼓膜の手前あたりで外側に向かってカーブしているのがよく見えます.
二ホンアマガエル
2009年8月19日 二ホンアマガエルの仔蛙 秋田県八峰町にて.
鼻孔から目-鼓膜-前肢つけねあたりまでつらなる黒いラインが本種同定の指標の1つです.
モリアオガエル
写真左: 2009年6月20日 モリアオガエル 広泰寺参道脇の小沼にて.
写真右: 2011年6月16日 モリアオガエルの仔蛙 広泰寺池にて.
二ホンアマガエルに見られるような黒いラインは見当たりません.
2009年6月12日 抱接中のモリアオガエル 広泰寺池にて.
モリアオガエルは日本では唯一の樹上産卵ガエルで,指先に吸盤がついており自在に木に登ります.白神山地では雪が消えて間もない5月下旬になるとモリアオガエルたちが池や沼の周りに集まってきます.観察園近くの広泰寺池にもやってきて次々と木に登り,水面に張り出した枝先に白い泡の卵塊を産みつけます.産卵を控えた大きなお腹のメスの背中に小さなオスが抱きつきよじ登って行く光景は,この時季里山を散策する人たちにはお馴染みの光景でしょう.指先の吸盤がよく発達しているのがわかりますね.
2010年5月21日 樹上で抱接中のモリアオガエル(写真左)と水中で抱接中のモリアオガエル(写真右)
広泰寺参道脇の小沼にて.
5月下旬,小雨の日などはモリアオガエルたちの産卵活動が活発になります.
2009年6月7日 産卵たけなわのモリアオガエル 広泰寺池にて.
卵塊を産みつける樹種は決まっていないようで,ヤマモミジやスギ,コシアブラ,ヤマグワなど水面に覆いかぶさるような枝を選んでいるようです.産卵がはじまると1匹のメスにたくさんのオスがぶら下がって産卵された卵に精子をかけ両足でしきりにかき回して泡立て,白い泡巣の卵塊にします.左側の枝にもう一組の抱接カップルと産卵に合流しようとする雄ガエル2匹,右下にもう一組の産卵中のカエルもみえます.
2010年6月8日 ホオノキの枝先に産卵するモリアオガエル 広泰寺参道脇の小沼にて.
真ん中に見える大きな個体がメスで,今まさに産卵中で10匹前後のオスが群がって泡状の卵塊づくりに励んでいます.直径10~15cmほどの卵塊の中には黄白色の卵が数百個入っていて,泡状の卵塊の中で受精した卵はすぐ発生を始めます.この産卵シーンを動画に撮ってありますので,興味のある方は【白神散策Movieでご案内】をご覧ください.
2010年6月8日 モリアオガエルの産卵(赤外映像より) 広泰寺池にて.
この日夕刻6時ころ,広泰寺池のほとりのヤマモミジの枝先でモリアオガエルが産卵している場面に遭遇,タイミングよく持参していたハンディカムを三脚に固定し動画で撮影できました.この写真は1時間ほどして夕闇が迫り夜間撮影に切り替え撮影した動画からの1シーンです.赤外線による撮影のため,目が特異的に反射し独特の雰囲気を醸し出しています.日中と夜間の産卵シーンを連続で撮ってありますので,興味のある方は【白神散策Movieでご案内】をご覧ください.
広泰寺池
2010年5月21日 広泰寺と広泰寺池の自然環境.
このホームページでは広泰寺池の動物がしばしば登場しますので, 参考までにその池の写真を上げておきます. 奥に見えるのが広泰寺で, 池の水面に広泰寺が映えているのが見えます. 広泰寺は弘前大学白神自然観察園の北側に接する位置にあり, 広泰寺池の手前側が観察園になります.
2009年6月7日 モリアオガエルの産卵シーン2景 広泰寺池にて.
白い泡の卵塊を作る時,卵塊が落ちてしまわないよう近くの葉をとりこんで泡立てます.2~3日もすると卵塊表面が乾き,これによって卵塊がしっかり枝に固定されるのです.
2009年6月7日 産卵を終えて・・・ 広泰寺池にて.
ヤマグワの枝先に産みつけられた卵塊.産卵を終えると親蛙たちは卵塊に別れを告げます.しばらく池にとどまるものもいますが,ほとんどは森の中へと散らばってゆくようです.
2009年5月24日 ヤマモミジの小枝に産みつけられたモリアオガエルの卵塊.広泰寺池にて.
2009年5月24日 ヤマモミジの小枝に産みつけられたモリアオガエルの卵塊 広泰寺池にて.
やがて2~3週間もすれば小さなオタマジャクシ(幼生)たちが泡巣を溶かし下の池にぽたぽた落ちて泳ぎ出します.ところが多くの場合,池では彼らをひとのみしてしまうアカハライモリが待ち構えていているのです.この天敵から逃れることが出来たとしても,ヤゴやゲンゴロウなどの水棲昆虫たちがさらなる天敵として襲ってくるのです.“フィールドサイン”のニホンザルのところで紹介しましたが,モリアオガエルは樹上での卵塊の時はもちろん水中にいても地上に上がってからもまさに天敵だらけなのです.
モリアオガエル
写真左: 2009年6月20日 モリアオガエル 広泰寺参道脇の小沼にて.
写真右: 2011年6月16日 モリアオガエルの仔蛙 広泰寺池にて.
二ホンアマガエルに見られるような黒いラインは見当たりません.
2009年6月12日 抱接中のモリアオガエル 広泰寺池にて.
モリアオガエルは日本では唯一の樹上産卵ガエルで,指先に吸盤がついており自在に木に登ります.白神山地では雪が消えて間もない5月下旬になるとモリアオガエルたちが池や沼の周りに集まってきます.観察園近くの広泰寺池にもやってきて次々と木に登り,水面に張り出した枝先に白い泡の卵塊を産みつけます.産卵を控えた大きなお腹のメスの背中に小さなオスが抱きつきよじ登って行く光景は,この時季里山を散策する人たちにはお馴染みの光景でしょう.指先の吸盤がよく発達しているのがわかりますね.
2010年5月21日 樹上で抱接中のモリアオガエル(写真左)と水中で抱接中のモリアオガエル(写真右)
広泰寺参道脇の小沼にて.
5月下旬,小雨の日などはモリアオガエルたちの産卵活動が活発になります.
2009年6月7日 産卵たけなわのモリアオガエル 広泰寺池にて.
卵塊を産みつける樹種は決まっていないようで,ヤマモミジやスギ,コシアブラ,ヤマグワなど水面に覆いかぶさるような枝を選んでいるようです.産卵がはじまると1匹のメスにたくさんのオスがぶら下がって産卵された卵に精子をかけ両足でしきりにかき回して泡立て,白い泡巣の卵塊にします.左側の枝にもう一組の抱接カップルと産卵に合流しようとする雄ガエル2匹,右下にもう一組の産卵中のカエルもみえます.
2010年6月8日 ホオノキの枝先に産卵するモリアオガエル 広泰寺参道脇の小沼にて.
真ん中に見える大きな個体がメスで,今まさに産卵中で10匹前後のオスが群がって泡状の卵塊づくりに励んでいます.直径10~15cmほどの卵塊の中には黄白色の卵が数百個入っていて,泡状の卵塊の中で受精した卵はすぐ発生を始めます.この産卵シーンを動画に撮ってありますので,興味のある方は【白神散策Movieでご案内】をご覧ください.
2010年6月8日 モリアオガエルの産卵(赤外映像より) 広泰寺池にて.
この日夕刻6時ころ,広泰寺池のほとりのヤマモミジの枝先でモリアオガエルが産卵している場面に遭遇,タイミングよく持参していたハンディカムを三脚に固定し動画で撮影できました.この写真は1時間ほどして夕闇が迫り夜間撮影に切り替え撮影した動画からの1シーンです.赤外線による撮影のため,目が特異的に反射し独特の雰囲気を醸し出しています.日中と夜間の産卵シーンを連続で撮ってありますので,興味のある方は【白神散策Movieでご案内】をご覧ください.
広泰寺池
2010年5月21日 広泰寺と広泰寺池の自然環境.
このホームページでは広泰寺池の動物がしばしば登場しますので, 参考までにその池の写真を上げておきます. 奥に見えるのが広泰寺で, 池の水面に広泰寺が映えているのが見えます. 広泰寺は弘前大学白神自然観察園の北側に接する位置にあり, 広泰寺池の手前側が観察園になります.
2009年6月7日 モリアオガエルの産卵シーン2景 広泰寺池にて.
白い泡の卵塊を作る時,卵塊が落ちてしまわないよう近くの葉をとりこんで泡立てます.2~3日もすると卵塊表面が乾き,これによって卵塊がしっかり枝に固定されるのです.
2009年6月7日 産卵を終えて・・・ 広泰寺池にて.
ヤマグワの枝先に産みつけられた卵塊.産卵を終えると親蛙たちは卵塊に別れを告げます.しばらく池にとどまるものもいますが,ほとんどは森の中へと散らばってゆくようです.
2009年5月24日 ヤマモミジの小枝に産みつけられたモリアオガエルの卵塊.広泰寺池にて.
2009年5月24日 ヤマモミジの小枝に産みつけられたモリアオガエルの卵塊 広泰寺池にて.
やがて2~3週間もすれば小さなオタマジャクシ(幼生)たちが泡巣を溶かし下の池にぽたぽた落ちて泳ぎ出します.ところが多くの場合,池では彼らをひとのみしてしまうアカハライモリが待ち構えていているのです.この天敵から逃れることが出来たとしても,ヤゴやゲンゴロウなどの水棲昆虫たちがさらなる天敵として襲ってくるのです.“フィールドサイン”のニホンザルのところで紹介しましたが,モリアオガエルは樹上での卵塊の時はもちろん水中にいても地上に上がってからもまさに天敵だらけなのです.
カジカガエル ~ 渓流性のカエル
2010年6月6日 水底で抱接中のカジカガエル 大川渓流の川原にて.
風薫る初夏,大川の川原を歩くと,うるさいほどのエゾハルゼミの鳴き声に交じってあちらこちらでカジカガエルの鈴の音のような鳴き声がきこえ,水たまりをのぞくとカジカガエルの卵塊や背中に雄をおんぶした抱接中のカップルが見つかります.抱接中のカップルは保護色のようにまわりの砂礫に溶け込んだような色合いになっているので,見逃しやすいのですが,注意深く目を凝らすと見えてきます.写真のカップルのこの後の動態を撮った動画もありますので,興味のある方は【白神散策Movieでご案内】をご覧ください.
白神山地・大川源流部のタカヘグリ探訪
写真上のカップルの近くでたまたま水面から半分頭を出している小岩を動かしてみたら、神経胚から尾芽胚あたりまで発生が進んでいるカジカガエルの卵塊が見えました(写真左)。ラッキー!! わかりやすいように中央部分を拡大してみると(写真右),真ん中あたりに神経管ができつつある神経胚,右下あたりに尾が形成されてくるいわゆる尾芽胚がよくみえます.この後,半分めくれ上がった卵塊をもとの配置にもどし,取り外した小岩を元どおりにかぶせておきました.みんな元気に孵化してね!
学位論文
A chromosome Study in Human Hematopoietic Disorders
理学修士 北海道大学 1969
Studies on the Regulatory Mechanism of Nuclear Synchrony in Virus-fused Multinucleate Cells
理学博士 北海道大学 1975
原著論文等
小原良孝
慢性骨髄性白血病患者におけるG群染色体の短腕欠失とその家系調査
動物学雑誌 77 (10): 317-321, 1968
Obara, Y., Makino, S., Ohshima, M. and Mikuni, C.
Cytological studies of tumors, XLV. The short arm deletion of a G gr,oup chromosome in a patient with
chronic myelogenous leukemia and in his family
J. Fac. Sci. Hokkaido Univ., Ser. VI, Zool. 16 (4): 632-639, 1968
Obara, Y., Makino, S. and Sasaki, M.
A chromosome survey in 50 cases of human hematopoietic disorders
Proc. Japan Acad. 45 (6): 495-500, 1969
Makino, S., Obara, Y., Sasaki, M., Ohshima, M. and Mikuni, C.
Cytologic studies of tumors, XLVII. Acute myelogenous leukemia with G/C translocation and differential
response to PHA of normal and leukemic cells of blood and marrow
Cancer 24 (4): 758-763, 1969
Matte, R., Sasaki, M. and Obara, Y.
Blastic response of lymphocytes in mosaic Down's syndrome under serial PHA dilutions
Japan. J. Human Genet. 14 (2): 160-162, 1969
Sasaki, M. and Obara, Y.
Hypersensitivity of lymphocytes in Down's syndrome shown by mixed leucocyte culture experimants
Nature 222: 596-598, 1969
Shimba, H., Ito, M., Obara, Y., Kohno, S. and Kobayashi, T.
A preliminary survey of the chromosomes in field mice, Apodemus and Clethrionomys
J. Fac. Sci. Hokkaido Univ., Ser. VI, Zool. 17 (1): 257-262, 1969
Obara, Y., Makino, S. and Mikuni, C.
Cytological studies of tumors, XLIX. Chronic lymphocytic leukemia with A1/G chromosome translocation and high serum γ-globulin production
GANN 61 (1): 1-6, 1970
Obara, Y., Makino, S. and Mikuni, C.
Cytological studies of tumors, LI. Notes on some abnormal chromosome features in a case of mycosis
fungoides
Proc. Japan Acad. 46 (6): 561-566, 1970
近 祐弘・安河内太郎・川内藤良・渡辺武夫・渥美 剛・木下与四男・上田峻弘・板倉克明・児玉孝郎・布施裕輔・
小原良孝・三島 隆
著名な“クリオフィブリノーゲン血症”を伴なった急性骨髄性白血病の1症例
最新医学 25 (7): 1605-1617, 1970
Obara, Y., Sasaki, M., Makino, S. and Mikuni, C.
Cytological studies of tumors, L. Clonal proliferation of four stemlines in three hematopoietic tissues of a patient with reticulosarcoma
Blood 37 (1): 87-95, 1971
Obara, Y.., Sasaki, M. and Makino, S.
Manifold chromosome observations in acute myelogenous leukemia
GANN 62 (4): 301-308, 1971
Sasaki, M., Ikeuchi, T., Obara, Y., Hayata, I., Mori, M. and Kohno, S.
Chromosome studies in early embryogenesis
Amer. J. Obst. Genecol. 111 (1): 8-12, 1971
Obara, Y., Yoshida, H., Chai, L. S., Weinfeld, H. and Sandberg, A. A.
Contrast between the environmental pH dependencies of prophasing and nuclear membrane formation in interphase-metaphase cells
J. Cell Biol. 58: 608-617, 1973
Obara, Y.
The effect of bleomycin on PHA-stimulated human peripheral lymphocytes: Cytogenetic and
autoradiographic studies
Sci. Rep. Hirosaki Univ. 21 (2): 57-66, 1974
Obara, Y., Chai, L. S., Weinfeld, H. and Sandberg, A. A.
Prophasing of interphase nuclei and induction of nuclear envelopes around metaphase chromosomes in
HeLa and Chinese hamster homo- and heterokaryons
J. Cell Biol. 62: 104-113, 1974
Obara, Y., Chai, L. S., Weinfeld, H. and Sandberg, A. A.
Synchronization of events in fused interphase-metaphase binucleate cells: Progression of the telophase-like nucleus
J. Nat. Cancer Inst. 53 (1): 247-259, 1974
Obara, Y., Kogame, K. and Saitoh, K.
Distribution pattern of the constitutive heterochromatin in the chromosomes of Bufo bufo japonicus
Schlehel
Chromosome Inf. Serv. No. 18: 15-17, 1975
Obara, Y., Weinfeld, H. and Sandberg, A. A.
Detection by means of cell fusion of macromolecular synthesis involved in the reconstruction of the nuclear
envelope in mitosis
J. Cell Biol. 64: 378-388, 1975
Obara, Y., Tomiyasu, T. and Saitoh, K.
Chromosome studies in the Japanese vespertilionid bats: I. Karyotype variations in Myotis macrodactylus
TEMMINCK
Japan. J. Genet. 51 (3): 201-206, 1976
Obara, Y., Tomiyasu, T. and Saitoh, K.
Chromosome studies in the Japanese vespertilionid bats: II. G-banding pattern of Pipistrellus abramus
TEMMINCK
Proc. Japan Acad., Ser. B. 52 (7): 383-386, 1976
Obara, Y., Tomiyasu, T. and Saitoh, K.
Chromosome studies in the Japanese vespertilionid bats: III. Preliminary observation of C-bands in the
chromosomes of Pipistrellus abramus TEMMINCK
Sci. Rep. Hirosaki Univ. 23(1): 39-42, 1976
Obara, Y. and Saitoh, K.
Chromosome studies in the Japanese vespertilionid bats: IV. Karyotypes and C-banding patterns of
Vespertilio orientalis
Japan. J. Genet. 52 (2): 159-161, 1977
Obara, Y. and Saito, K.
Some cytogenetic and cell physiologic aspects of a chiropteran cell line
Sci. Rep. Hirosaki Univ. 24 (2): 73-80. 1977
小原良孝
脊椎動物の核型進化と種の分化: 核型から見た翼手類の系統進化
遺伝 33 (8): 37-46, 1979
Obara, Y., Satoh, H. and Saitoh, K.
A preliminary note on the marker chromosomes of the Usubuchi sarcoma cells
Proc. Japan Acad., Ser. B. 56 (1): 36-40, 1980
Obara, Y. and Tazaki, Y.
Chromosome studies in the Japanese vespertilionid bats: V. C-band and DNA replication patterns of the
long-fingered bat
Sci. Rep. Hirosaki Univ. 27 (1): 24-32, 1980
Obara, Y., Satoh, H. and Saitoh, K.
Chromosome investigations of the Usubuchi sarcoma. I. Studies in seven transfers from 1812th to 1895th
generations
Cytologia 46 (1/2): 413-426, 1981
Obara, Y. and Miyai, T.
A preliminary study on the sex chromosome variation of the Ryukyu house shrew, Suncus murinus
riukiuanus
Japan. J. Genet. 56 (4): 365-371, 1981
Obara, Y.
Comparative analysis of karyotypes in the Japanese mustelids, Mustela nivalis namiyei and M. erminea
nippon
J. Mammal. Sci. Japan 9 (2): 59-69, 1982
Obara, Y., Sasaki, M., Shibasaki, Y. and Ohkubo, M.
G-banding analysis of the stemline chromosomes of the Usubuchi sarcoma around 2000th transfer
generation
Proc. Japan Acad., Ser. B. 58 (4): 97-100, 1982
Obara, Y.
C- and G-banded karyotypes of the Japanese marten, Martes melampus melampus
Chromosome Inf. Serv. No. 33: 21-23, 1982
Obara, Y., Sasaki, M., Shibasaki, Y. and Ohkubo, M.
Chromosome investigations of the Usubuchi sarcoma. II. Chromosomal alterations of the stemline cells
revealed by differential staining techniques
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著書解説等
『青森県百科事典』 哺乳類(一部分担執筆) 1981(青森県)
「青函海底トンネル開通が陸上生態系に与える影響に関する調査研究報告書」 青函トンネル及び津軽海峡沿岸部の
食虫類・ネズミ類(I)分布調査,pp. 5-17.1983(弘前大学)
「青函海底トンネル開通が陸上生態系に与える影響に関する調査研究報告書」 青函トンネル内外に生息する哺乳類と
くにドブネズミの寄生虫相,pp. 19-26. 1983(弘前大学)
「青函海底トンネル開通が陸上生態系に与える影響に関する調査研究報告書」 青函トンネル及び津軽海峡沿岸部の
食虫類・ネズミ類(II)核学的分析,pp. 27-39. 1983(弘前大学)
『現代の哺乳類学』 第2章 進化と核型,pp. 23-44.(朝日 稔・川道武男編)1991(朝倉書店)
「南八甲田山地総合学術調査報告書(櫛ヶ峯地区)」,南八甲田山地(櫛ヶ峯地区)の哺乳類相,pp. 36-42. 1991
(青森県)
「南八甲田山地総合学術調査報告書」,南八甲田山地の哺乳類相,(奈良典明・小原良孝・向井山満 分担)pp. 81-94.
1993(青森県)
『白神山地』 白神のけものと小動物たち,p. 111(牧田 肇監修).1993(青森銀行)
「白神山地自然環境保全地域総合調査報告書」 白神山地の食虫類・ネズミ類,pp. 309-323. 1995(国立公園協会)
「白神の生物と教育」 白神山地の食虫類. 白神山地の生物資源と生物教育に関する基礎的調査研究,pp. 44-47.
1996(弘前大学)
『八甲田・十和田』 八甲田・十和田の哺乳類と両生類,p. 154. 1999(青森銀行)
「鯵ヶ沢スキー場拡張計画に係る自然環境影響調査(生物関係)報告書」 1.哺乳類,ロ.小型哺乳類,pp. 37-51.
1999(みちのく野生生物調査会)
『青森県の稀少な野生生物 ―青森県レッドデータブック』(3)脊椎動物,1)哺乳類,pp. 96-122. 2000(青森県自然
保護課)
『青森県の稀少な野生生物 ―青森県レッドデータブック 普及版』(3)脊椎動物,1)哺乳類,pp. 86-101(分担執
筆). 2001(青森県自然保護課)
『白神山地の自然』 第4章 哺乳類,pp. 49-65. 2004(青森県自然保護課)
『青森県の希少な野生生物 ―青森県レッドリスト(改訂増補版)―』 脊椎動物,③哺乳類レッドリスト,pp. 45-48.
2006(青森県)
「青森県外来種対策学術調査報告書」―青森県外来種リスト―.タイワンザル,p. 65. 2006(青森県)
「希少野生生物保護・保全対策報告書 ―青森県の希少野生生物の生息状況と保護・保全活動の事例―」 青森県に
おけるニホンザルの現況,pp. 13-16. 2007(青森県自然保護課)
『白神山地の魅力』 白神山地の渓流を自在に泳ぐカワネズミたち,pp. 10-17. 2008(弘前大学出版会)
『白神山地で活躍する人々 ―観光編―』白神山地のけものたち~小型哺乳類~,pp. 28-36. 2010(弘前大学出版会)
『白神学入門』白神山地のけものたち ―小型哺乳類を中心に―,pp. 52-57. 2010(弘前大学出版会)
『弘前大学 知の散歩道』 白神に魅せられし人々,pp. 11-22. 2012(弘前大学出版会)
「青森の自然・農業と地域振興 農学生命科学部50周年事業報告書」 野生動物を用いた環境汚染地域の遺伝毒性モニ
タリング法の確立(小原良孝・石田幸子共著),pp. 1-12. 2012 (弘前大学農学生命科学部)
『岩木山を科学する』 岩木山の哺乳類 ―小型哺乳類を中心に―,「岩木山を科学する」刊行会編,pp. 130-149
2014(北方新社)
『岩木山を科学する2』 岩木山の希少ないきものたち(分担執筆),「岩木山を科学する」刊行会編,pp. 109-133.
2015(北方新社)
染色体研究に携わって40年 ANIMATE 13: 20-25. 2016
『染色体から見える世界 哺乳類の核型進化を探る』小原良孝監修(小原良孝・多田政子・小野教夫・押田龍夫・岩佐
真宏・川田伸一郎 著),pp. 388. 2018(東海大学出版部)